人は有史以来、創造し、自ら破壊し、また自然によって破壊されることを繰り返し生きてきました。 200万年前ヒト属に属する猿人ホモ・ハビリスが石器を使い始め、石の道具が人工の歯、牙、角として機能することにより格段の破壊、殺傷能力を得ることになり、さらに原人ホモ・エレクトスが50万年前の氷河期に火を手に入れ、…
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自然とはしたたかなものである。 厚いタール状の重油を突き抜けて何事もなかったかの様に生えてくる草花、 太古から生き続けている元気なフナムシ達、いつの間にか波に洗われ消えてしまった重油。 ゆっくりと時間をかけて浄化していく自然の治癒力、 しかしこのスピードにひ弱な人類はついていけるのだろうか?
自然の循環の輪は、遠い過去から未来まで、 無数の<今>という瞬間で繋がっている。 生命もまた、 水のように姿を変えながら、 その輪の中を、 ずっと巡って行くのだと思う。
地表に露出している 悠久の時の創造物である巨大な岩の造形に魅了され、 畏敬の念を強く持ちながら、砂漠に足が向かうようになった。 やがて、何十億年かけて形造られ、存在している岩山と、 何十億光年をかけて地球に届く星の光を、 同時に見たいと考えるようになった。 それから一枚のネガに昼夜の時を重ね 時…
浜辺の町に生まれ育ち、戦後高度経済成長期に海岸線の変わっていく様を目の当たりにしてきた写真家が、海岸に沿って位置する日本の原子力発電所の姿と国土の変貌を、淡々ととらえている。 我々は便利この上ないものと末永く暮らすことになるのか。はたまた、御しきれないものを手にしてしまったのか。 確かなことは、…
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イッセイミヤケ、コムデギャルソン、ヨウジヤマモト等のデザイナーズファッションをワゴン車に積み込み、 日本の田舎を巡りながら畑で鋤を振る農夫や漁師、ガソリンスタンドのおじさん、建築中の大工さん、村の時計屋さん、雑貨屋さん、アイスクリーム売りから一人で遺跡を堀り続けるアマチュア考古学者まで、 自然とと…